もうひとつの損益分岐点の捉え方!?

前回、損益分岐点の一般的な算出方法をご紹介致しました。

損益分岐点=限界利益率÷固定費が一般的な算出方法と思います。

今回は、付加価値といった側面から損益分岐点を捉えていくとどういった数式になるかをご紹介致します。

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付加価値って??

飲食店でいう付加価値には、料理のクオリティーはもちろん、接客やお店の雰囲気など、様々な観点があるかと思いますが、損益分岐点の観点から見た付加価値とは、粗利益の事になります。

粗利益とは、売上げから原価の額を引いた残額となります。会計だと、売上総利益という表記になります。

原材料に手を加えて、お客様へ提供できる状態(商品、料理)にしたものの金額が付加価値となります。

付加価値の総額=固定費の総額

損益分岐点での付加価値とは、粗利益と上述いたしました。損益計算書だと下記のようになります。

①売上(客数×客単価)

②原価

③粗利益=(①-②)

④固定費

⑤営業利益=(③-④)

この③粗利益の金額が、④固定費の金額と一致すると、損益がトントンとなる、損益が分岐する点となります。

具体的な数値を当てはめてみましょう。

客単価が2500円、適正原価率が30%だとすると、粗利益単価が@1750円となります。

客単価2500円×原価率30%=お一人様あたりの原価750円

2500円-750円=粗利益単価@1750円

固定費の総額が70万円だとすると、

固定費70万÷粗利益単価@1750=400

すなわち、平均客単価2500円、適正原価率30%、固定費70万だと、

月間400名を集客すれば、損益がトントンとなる事がわかります。

①売上100万(客単価2500円×400人)

②原価30万(100万×30%)

③粗利益70万

④固定費70万

⑤営業利益ゼロ

上記の条件だと、売上100万が損益分岐点の売上となります。

付加価値=収益力

粗利益=付加価値が、固定費を超えてくると利益が出てきます。

付加価値×客数のパワーが、店舗の収益力という事になります。

付加価値は、客単価と原価率のバランスが重要になってくるので、メニュー作成の際は、損益分岐点、損益構造も考慮して進めると、また違った側面が見えてくるかも知れません。

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